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選挙の「当確」って、どうやって出してるの?

当確かどうか決まるのがやけに速いということ。今回は投票締め切りの20時になった瞬間、わずか3秒で「小池さん当確」が各TVで流れました。…うん?早すぎない? もしや、実は「選挙したように見せかけてあらかじめ小池さんに決まっていた?」という疑念が浮かぶ私。 というわけで、今日は「選挙で当確が出る」仕組みをちょちょいと調べて考えてみたものをまとめてみました。

目次

当確を出す原理-統計学の話

まず、そもそも「当確」というのがどうやって出ているのか。 皆さんは選挙速報を見るたびに「5%の開票でどうして当確がどんどん出るのか」疑問に思ったことありませんか? 私はあります。当確が出て「バンザイ(∩´∀`)∩」ってしているのに、後で「違いました…」ってなったら気まずくないかな…と心配していました(笑) あと、「それってたまたま固まっているところから取っているだけで、全部見たら違うんじゃないかい?」という疑問もしばしば。 ネット上では「不正選挙が行われている!」って声まであります(´・ω・`) 実はこれ、統計学を使っているんです。専門用語でいうと「区間推定」です。 ツイッターでとても分かりやすい比喩があったので、引用します。 味噌汁とか、カレーとか作ったことのある人は、味見をする時を思い浮かべてください。 ちゃんと味噌・カレールーを溶かしてよく混ぜた後、小皿で味見をしますよね? それは、よく混ぜることで「味が均一になった」から、「少量で味を見れる」わけです。 「十分混ぜたなら全体と部分は同じくらい」ってわけです。 これと同じように、票数全体を調べれば確実に誰が当選したかわかりますが、そんなことをしたら、次の日まで分からないわけです。それじゃあTVで速報をやっている意味がない(笑) そこで、あらかじめ予想した「投票全体の分布」に基づいて、良くかき混ぜた投票用紙の一部を標本として、そこから全体の票数を推定するということをしています。 注意として、この方法で行なった推定は数パーセントの確率で間違っています。この数パーセントを「有意水準」と言います。 たとえば、よく使われるのは5%くらいです。 裏を返すと、95%は「大体全体の票数はこの範囲にある」ということが分かります。ちなみに、この有意水準を下げるほど推定の範囲は広くなり、予測が甘くなります。上げると推定範囲は狭まりますが、間違いの確率が大きくなります。

どうやって全体の分布を予測する?-出口調査とかの意味

では、どうやって「票数全体」を予測しているのか、と言いますと…。 投票した後に聞かれる「出口調査」の結果からです。 私も参議院選挙の不在者投票行ったときに聞かれました、「だれに投票したか」を。 もちろんこれが全体のどれくらいかわかりませんが、この結果と各候補の人気度合い(主要か泡沫か)などから「全体の票数はこれくらいだろう、○○%でこれくらいの票数になったら当選しているだろう」ということを推測します。 そして、この推測に基づいて「当確」を出しているのでした。 もちろん、「当確」と出たからといってすべてが正しいわけでもありません。何回か「当確」を出したあと取り下げられたこともあるようです。あくまで「当確」は予測にすぎません。一定度の信頼はありますが。 ちなみに、先の小池さんのような「開票0%で当確」というのは、出口投票の結果ただちに小池さんが当選したと予測できる場合に起こります。 たとえば、出口調査した結果全員が小池さんに投票した、と分かったら開票するまでもなく小池さんが当選したことが分かります。 もっとも、実際には出口調査を受けていない人もいるし、受けていても実際とは違う回答をしている人もいるかもしれません。 また、母数が小さいと結果が異なる可能性だってあります。

結論+参考文献

というわけで、長くなりましたがこれが「開票0%で当確」の仕組みでした。 こう考えてみると、ちゃんと理知に沿っているわけですね。しかも、結構間違いがない。 数学の理論がこういうところにも生かされているんですね(*‘∀‘) 以下、参考にしたサイトのURLです。 統計学における推定の考え方(点推定、区間推定)-高校数学の美しい物語 開票0%で当確とは-Yahoo!知恵袋 (こちらには開票場の様子とか裏話も書かれていてとても参考になりました) …余談ですが、「推定」と「検定」、どっちが正しいかな…と混乱してました。もし違っていたら教えてください(´・ω・`)]]>

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