自分が足りないってことをよく知っていて、真剣に捧げたい気持ちがある。そんなGを見て、聖歌隊長に感動を与えてくださったんだと、私は思うの」 「…」 「もちろん、聖歌隊という使命はそんなに軽いものではないよ。 歌詞一つ一つに真心と、込められた心情を乗せて、神様がふさわしいと喜ばれる賛美を捧げる。それは…簡単には出来ない。私も、常に足りないって感じてるよ」 そういいながら微笑むAさん。 「でも、こんな私でも聖歌隊として選んでくださった神様に感謝しながら、毎日足りなさを悔い改めながら、御前に進み出てる。先生の条件で、私はあの場所に立っているの。だから、そのことに感謝して御前に賛美を捧げてるんだ」 GさんはAさんの話を聞きながら… 「たぶん、Gさんは今の話を聞いて少し共感できる気がするんだよね」 「え…えと…はい。確かに、私もなんとなくわかるんです、その気持ちが」 「共感」していました。 「なんでなんでしょう…。私は聖歌隊をしたことがないのですが。」 「それは…私にはわからないよ。」 と微笑みながら返すAさん。 「でも、礼拝を真剣に捧げようとしたら自然と同じ気持ちになると思うの。 万物も私たちも、神様が作ってくださった創造目的通りに栄光を帰し、神様がそれをご覧になって創造の過程を振り返り、喜びながら次の構想を立てる。それが、神様が望まれる礼拝だから。」 「…そう聞くと、私はまだ少し気持ちが浮ついていた気もします。礼拝の時。 私はただ御言葉を真剣に聞こうとか考えるくらいですから…。」 そう省みるGさんを見ながら、Aさんは続けて話します。 「そういうGの姿勢、神様はとても喜ばれるよ。 自分ができている、と高慢になるのでもなく。 自分には関係ない、と無関心になるのでもなく。 自分はだめだ、と卑下するのでもなく。 自分の足りなさを認めて、直そうとする、そんな「謙虚」な姿勢。」 「あ、ありがとうございます! なんだか、Aに言われるとすごく嬉しいな。本当にそうなんだ、って感じるから。」 「本当にそうなんだよ!」 笑顔で後押しするAさん。つられてGさんも笑顔になります。 「それにね、今回の賛美を通して『神様がGにもっと知ってほしいこと、感じてほしいこと』がある。そんな気がするの」 「おぉ…!それは…大事ですね! う~む、しかし…」 「大丈夫だよ。ダンスの方はLちゃんやBにももっと任せてあげて。Lちゃんもかなり張り切っているから。 もしGさんがやるなら、賛美の方も私や他のみんなで助けてあげられるから。」 「え…!」 「だから、一緒にやろう!」 満面の笑みでそう話すAさん。その姿が、御子と重なって。 まるで、御子が手を差し伸べながら、そうおっしゃっている気がして。 「…わかりました!私も、聖歌隊として賛美捧げます!」 Gさんは再び、その手を取るのでした。 「…まだ、聖歌隊ではないけどね…(笑)」 G「あ…(笑)」 そういって笑う二人。 こうして、Gさんは「聖歌隊」見習いに加わるのでした。それを通して神様が「先生の真実な姿」を見せるために…。]]>
【摂理人が書く物語】天の宮で愛を歌う その1
2015.03.11